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相続承継と消費税納税義務◆事業の合流と合流前事業 相続による事業の承継には、非事業者が相続により事業者になる場合のほか、相続人も被相続人も事業者であった場合があります。 後者のケースでは、相続人の事業が以前から免税事業者であったとしても、 相続による事業の承継で、事業規模が大きくなり、免税事業者の規模を超えることになる場合があります。 相続人と被相続人との事業の合流ですから、合流後の課税・免税事業者の判定は、 合流前の事業の各基準期間の課税売上を全部合計して、合計額が1千万円を超えるかどうかで判定することになります。 ◆相続開始年だけは特殊な扱い ただし、相続開始年に限っては、扱いが少し異なります。 @課税事業同士の合流、 A相続人の課税事業への被相続人の免税事業の合流、 B相続人の免税事業への被相続人の課税事業の合流、 C免税事業同士の合流、これら4ケースがあります。 相続人の課税・免税事業者判定は、 @Aのケースは年間を通じた課税事業者、 Bは相続日の翌日からその年の年末までの期間の課税事業者、 Cは免税事業者です。 ◆特殊なケースの取扱い (1)課税事業者選択の相続人 相続人が「課税事業者選択届出書」を提出している課税事業者の場合には、 判定によって免税事業者に該当しても、課税事業者とされます。 逆に、この届出の効力は一身専属的なものなので、被相続人の選択による課税事業者該当は相続人には効力が及ばないので無視されます。 (2)兄弟姉妹で分割して承継 2以上の事業場を有する被相続人の事業を2以上の相続人が事業場別に分割承継した場合には、 相続開始年の翌年以後の課税・免税事業者の判定に取り込むのは、 各相続人が相続した事業場別の課税売上となります。 (3)特定遺贈又は死因贈与のときは 上記の法令はすべて「相続(含包括遺贈)」による承継との限定規定なので、 たとえ相続人が承継したとしても、特定遺贈・死因贈与による承継は対象外です。 従って、非事業者のサラリーマンや免税事業者の場合には、 承継原因を特定遺贈・死因贈与とすることにより、消費税の節税になることがあります。 記事提供:ゆりかご倶楽部 索引へ戻る |
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